ごあいさつ
第23回日本外来小児学会年次集会
会 長 下村 国寿
下村小児科医院 院長
- 本年は福岡国際会議場・福岡サンパレスホテルにおいて8 月30 日に前夜セミナー、8 月31 日、9 月1 日に年次集会を開催します。例年同様に、本学会の4本柱であります研究、教育、診療の質の向上、アドボカシーを中心に鋭意プログラムを作成中です。以下に、今年の年次集会に向けて考えていることおよび現在までの準備状況を述べたいと思います。
- 本学会の特徴でありますワークショップ(WS)は40 余りの部屋を用意しておりましたが、色々な分野からほぼ同数のテーマが集まっております。議論が充実し、最終的に一定の結論や方向性を出し、会員へもフィードバックしてもらえる内容になることを期待しています。ただ、ここ数年は参加者が増加し2,500~3,000 人になってきましたので、全ての方がWS に参加することは物理的に不可能です。多くの方が学会を満喫し実りあるものにして帰ることができるように、多くのシンポジウムやセミナー、教育講演を準備しています。
- 今年のテーマであります「こどものためのコンダクターになろう」をすでに実践し、地域社会で子どもたちの健康福祉に役立つ活動をしている方々を紹介するとともに、こどもに関する諸々の問題を取り上げて法曹関係者、学校、保育園・幼稚園、行政の方々と一緒にコラボレートする企画を準備しております。発達障害、貧困と虐待、小児の肥満、在宅医療等で、外来小児科が期待されていること、外来小児科に望まれていることを討論していただきます。また、これから本学会がより幅を広げ、より厚みを増すには勤務医の参加が必要だと考え、勤務医・開業医が議論するシンポジウムを用意しています。外来診療において身近だが疑問の多い分野、議論のある分野、新しい知見について、第一線で活躍している医師や大学で鋭意研究中の医師に議論してもらいます。
- コメディカルの方の参加者が1,400 人に及ぼうとしています。外来小児科診療は医師だけでなく多くのコメディカルの方に支えられて成り立っており、彼らの知識や技術の向上や思いやりの気持ちなしには子どもや家族に信頼し安心してもらえる医療は提供できません。本学会はコメディカルの方々の教育にも積極的に関わっておりますが、今回はさらに充実したプログラムを準備しています。
- 最後になりますが多くの研究発表をお待ちしています。一般演題の発表は土曜日の午前中ですが、医師向けのシンポジウムやセミナーは同時間帯にはできるだけ入れないようにしています。皆で活発な議論が行われることを期待しています。
- 多くの方と福岡でお会いできることを期待しています。